分別されなかった普通ゴミ袋の中身

無駄な思考と日常、厨二か高二病の痛々しい自称屑。

髪を切った

生まれてから殆ど背中の真ん中、もしくはそれより長い髪型で生きてきた。

一度ボブにした時に身内から、「ブスじゃん」と言われてクソキレたのが人生において1番短い時だった。

その時に「一生短くしねー」と思ったが短くした。

人生で1番短くした。

 

自分の長い髪が好きだった。

一度も染めたことのない、一本一本が細く柔らかい自分の髪の毛が大好きだった。

母も私の髪が好きで、ロングヘアである事を強く希望していた。

毎日のセットも面倒だし、結ぶだけで済むロングヘアが手間としても周囲に対しても1番合理的だった。

 

最近ソシャゲがつまらなくなって、借金もまだあるしお金も貯めてないけど死んでも良いかもしれないと思った。

人生で1番綺麗になった部屋、もののなくなった部屋で自分が生きたい理由がない事を知って死にたい気持ちの大きさを理解した。

綺麗になった部屋に友人を呼んで収まった死にたい気持ちに、自分がどうなりたいかを考えた。

借金が返し終わらなくても、身内が生きていても、葬儀代をためていなくても、そんなのは私が生きている理由にはならないし私の死にたい衝動を止め切るのは難しいのかもしれない。

だったらなりたい自分になっておこうと思った。

 

私は身体的に女だ。心はよくわからないが可愛いよりかっこいいとか言われる方が好きだし友人に「あんたが男なら付き合いたかった」なんて言われて喜ぶタイプだ。

男になりたい訳じゃない。

ただかっこいい女になりたかった。

だから髪を切った。

美容師さんがいろいろ探りを入れながら切っていくうちにいつもだったらいじっている携帯を放置してじっと鏡を眺めていた。

短くなればなるほど楽しくて気持ちが軽かった。

ロングヘアの自分が好きだった。

自分の綺麗なロングヘアが好きだった。

好きだけどその長い髪は重かったみたいで、女の長い髪が辛かったのか、周囲の「髪が長いすなざめ」が辛かったのかはわからないけど泣きたいくらい開放的な気持ちになれた。

切る前は不安で友人に連絡しまくった。

本当は内緒にして驚かしたかったのに我慢できないくらい不安だった。

友人達が「いいじゃん!」「絶対似合う」そう言ってくれて嬉しかった。

私もそんな友人でありたいなぁと思う。

 

あと母に絶叫されそうだけど前置き電話をして今の姿を見てもらおう。

髪の長い自分が好きだ。

でも今髪を切って、より自分を好きになれた。

髪を切ってよかった。

不安を受け止めてくれた友人達、丁寧に対応して素晴らしい技術で想像も何倍も素敵な髪型にしてくれた美容師さんに感謝。

明日ももっと自分を好きになれる。

生きていられる。